農水省『手延べそうめん』品質表示基準よりもさらに厳密な組合自主基準を定め、工程のすべてに人の手が加わる伝統製法を守っています。機械化と効率化優先のご時世で、三輪素麺がこうした手法を今も守っているのは、本物のそうめんだけがもつ品質を維持するためです。
当日及び翌日の2日間の天候を見計らい塩加減して塩水を作り捏ねます。長年の勘が頼りになります。
麺圧機に移し回転させ圧力をかけながら生地を整えます。
麺生地から太い紐状に切り分けていきます。
数回ロール機を通し平たい麺帯から丸い紐状へと変えていき綿実油を塗り数時間ウマシ(熟成)を行います。
細目機に通し撚りをかけ細くしていきます。
さらに細くして、数時間ウマシを行います。
2本の棒によりをかけて8の字形にかけます。
少し伸ばして、長持のような箱の中(フロ)に入れ乾燥を防ぎ翌日までウマシを行います。
粘着を避けながら、さばき作業をし約2mぐらいまで伸ばします。
十分に伸ばした麺を乾燥させます。現在は乾燥設備が整っているので室内での門干しが主になっています。
19cmに裁断します。
三輪素麺の証、鳥居帯で50gに結束します。
ウマシとは、熟成のことです。そうめんには「グルテン」という粘りのある物質が多く含まれる強力粉または準強力粉が使われます。
小麦粉に水を加えて練ると「グルテン」ができますが、撚りをかけ、延ばし、熟成(ウマシ)することで、「グルテン」が自然に結合し、網目状に整列します。
「撚りをかけ」「延ばし」「グルテンを整列」させたそうめんは、コシが強く、のどごしがよく、茹でのびしにくい麺となります。
完成させたそうめんをすぐには出荷しないのも、三輪素麺ならではのこだわり。乾麺として木箱で貯蔵し、梅雨を越すことで、高温多湿の自然環境で小麦に含まれるグルテンが変成し、ゆで耐性と歯切れのよさが増します。